今回は、男性にも知ってもらいたい月経前症候群(PMS)についてのお話です。
月経前になると、イライラする、体調が悪くなるという経験をされたことはないでしょうか?
およそ8割の女性が感じている月経前症候群について、数回にわたり解説してまいります。
<本日の質問>
月経前症候群とはなんでしょうか?
<回答>
月経前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)とは?
女性の80%が経験したことのある、月経前の「イライラする」「気分が沈んでしまう」「からだの具合が悪くなる」という症状のこと。それらの症状も多彩で、200~300もあるといわれています。
この症状が起きるのは、月経の2週間前(黄体期)で、基礎体温が普段と比べて0.3~0.5℃上昇している時期にあたります。通常、月経がくるとともに、その症状は減退ないし消失します。
PMSの訴えが特に多いのは、20~30代。どちらかというと20代はからだの不調、30代は心の不調を訴える傾向があります。
月経前になると、決まって仕事に集中ができなくなったり、ミスを連発したり、怒りっぽくなって周囲との関係を気まずくしてしまったり。また、PMSにはストレスも大きく関係していて、ストレスが大きい人は特に症状が強く出る傾向があります。
PMSの症状は?
≪からだの不快な症状≫
乳房が張る、痛む。お腹が張る、痛む。腰痛、肩こり。
冷えがひどくなる。便秘・下痢になる。手足がむくむ。吐き気がする。
≪肌の状態≫
化粧のノリが悪い。ニキビができる。肌荒れがひどくなる。
≪心/行動面の変化≫
イライラする。怒りっぽくなる。急にキレてしまう。憂鬱になる。不安になる。食欲亢進/減退。集中力がおちる。やたらと眠くなる/眠れなくなる。やる気がおこらない。などなど・・・・・
PMSかどうかの診断は?
体調や気分の変化があっても日常生活が普通におくれているか、仕事に影響が出ていないかなどの問診を中心に行われます。月経前は誰もが多少体調が悪くなったり、イライラしやすくなったりしますが、それらの変化が極端で、日常生活に支障をきたすレベルと判断されると、PMSと診断されます。