第十一回 月経前症候群(PMS)について知りたい!【その他】

前回、前々回に引き続き、月経前症候群(PMS)についてのお話です。

この時期はどう過ごしたらいいの?という声も多いので、リクエストにお答えしてアドバイスさせていただきますね。

 

丘に立つ女性 背伸び

 

 

1.月経前は、可能な限りゆったり過ごそう

 

PMSは、疲れがたまっているときや、ストレスが大きいときに、強く出る傾向があります。ストレスは、まず脳内の神経刺激を伝達する作用のあるセロトニンの分泌を低下させてしまいます。

セロトニンは、生体リズム・睡眠・体温調節などの生理機能に関係があり、ドーパミンやノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。

月経前にもこのセロトニンが低下することが知られています。月経前、ストレスがセロトニン欠乏状態に拍車をかけ、さらに精神症状を悪化させると考えられます。

この時期は、スケジュールを詰め込まないように調整して、ゆっくり休養を取ることを心がけましょう。この時期は、入浴やマッサージ、エステ、アロマテラピーなど、お気に入りの方法でリラックスし、思い切り自分をいたわってあげたい。

 

2.動いて気持ちも体もリフレッシュしよう

 

むくみ予防、便秘解消、気分転換、ストレス解消などなど。PMSの悪化防止には、からだを温めて、血行をよくすることも大切です。

ゆっくりお風呂に入ったり、ストレッチやウォーキングなどで、からだを動かすと、血行がよくなり、ストレス解消にも効果的。安眠効果も期待できます。

 

3.サプリメントも効果的!

 

PMSの症状軽減には、ビタミンB6やγリノレン酸(ガンマリノレンサン)がとても効果的です。

ビタミンB6は、ドーパミンとセロトニン生成に必要な補酵素です。ビタミンB6の低下によりPMSの一因になるため、積極的にビタミンB6を多く含む食品(マグロやイワシ、サバなどの魚類、レバー類、バナナなど)を摂ることを心がけましょう。

γリノレン酸は、脂肪酸の一種で、女性ホルモンを整える成分として注目されています。PMS以外でも生理痛でお悩みの方にもおすすめです。PMSの時期だけでなく、毎日とり続けることでホルモンバランスを整える手助けをしてくれます。月見草オイルに豊富に含まれています。

 

4.通院や投薬による効果もあります

 

婦人科に診察を受けた際、メンタル症状や身体症状が強いのかに合わせて、医師より投薬することもあります。

頭痛や下痢、うつ症状などの症状には、それに合わせてお薬を処方します。

ホルモンバランスの乱れでおこっている可能性が高い場合、低用量ピルも効果的です。7~8割の方は症状が軽くなります。ピルにより、ホルモンの波をなだらかにすることで、症状が軽くなったり、消えてしまったりすることもあります。

漢方薬が効果を発揮することもあります。即効性はなくても、少しずつ改善する可能性があるので、継続的に服用してみましょう。

 

PMSというものは女性特有、個人差もあって、つらい方もおられると思います。

自分のできることから、まず始めてみませんか?