診察内容の解説(デリケートゾーン外来)

当院では女性の様々なお身体のお悩みや病気に対し、下記の診療を行っております。

内容をご確認の上、お問い合わせください。

デリケートゾーン外来

外陰部の異常

<外陰炎>

外陰部が汗で蒸れた状態が続く、月経時のナプキンや性交によって皮膚がこすれ、傷ついた場合は細菌などが体内に侵入しやすく、炎症を引き起こすことがあります。
外陰炎になると、外陰部は赤くただれてかゆみや痛みを伴い、炎症が悪化すると膿や腫れにつながります。
治療は菌の種類に応じて内服薬や軟膏で行い、かゆみに対しては抗ヒスタミン剤を用いることもあります。

<外陰部膿瘍>

膣の入り口の側面にあるバルトリン腺は、性行時に半透明の粘液を分泌しますが、ここが何らかの理由で傷つけられるなどして閉塞してしまうと、バルトリン腺に分泌物がたまって嚢腫が形成され、腫れることがあります。
自覚症状がないことも多いのですが、細菌に感染すると強い痛みを感じるようになります。
治療は、痛みがなく小さい場合は経過観察となりますが、腫れや痛みを伴う場合は抗生物質を服用し、腫瘍が大きい場合などは外科的手術を行います。

骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋の筋力が低下すると、尿もれが引き起こされます。
比較的症状が軽い場合は、骨盤底筋のトレーニングによって骨盤底筋群の筋力をつけ、尿道を閉じる力を強くすることで改善することができます。

脱毛トラブル

脱毛は、レーザーを照射して皮膚内部の組織を破壊するため、火傷や腫れを伴うことがあります。また、脱毛効果が得られず、かえって毛が濃くなる場合や色素が沈着してしまうなどのトラブルも寄せられています。
脱毛によって腫れや痛みなどの症状がみられた場合は、医療機関で適切な治療を受けましょう。
また、脱毛による肌トラブルを防ぐため、事前に肌質や体質をチェックし、レーザーの出力や設定を細かく調整しながら施術を行ってくれる、アフターケアも丁寧に行うなどの施設であるかどうかも予め確認しておくと良いでしょう。

痔:いぼ痔(痔核)、切れ痔(裂肛)、痔ろう(あな痔)

痔は、その症状から3種類に大別することができます。
いぼ痔:性別に関わらず、約半数を占めるのがいぼ痔です。いぼ痔はさらに場所によって外痔核と内痔核に分けることができ、外核痔は痛みを感じる神経の通り道にできるため、強く痛みます。
切れ痔:肛門が切れる、裂けることによって起こります。下痢や便秘によって悪化、慢性化しやすいのが特徴です。出血はそれほどありません。
痔ろう:便内の細菌によって肛門周辺に膿がたまり、炎症や化膿することで起こります。かなり痛みが強く、膿の排出によって下着が汚れることがあります。

外陰部の形成手術

大陰唇が腫れぼったい、小陰唇の形が不揃いである、下着とこすれて痛いなどの悩みを抱えている場合は、レーザーを用いて形成手術を行います。
また、クリトリスが皮を被っている場合は包皮の余剰部分を切除して縫合します。手術時間は1時間程度です。
膣のゆるみに関しても、外科的手術により対応可能です。

頻尿、残尿、尿漏れ、尿失禁などの治療

起きてから就寝までの排尿回数が8回以上である、または、それより少なくても排尿回数が多いと感じる場合は頻尿だと言えます。
前立腺肥大症などにより尿の通過障害を生じている場合や、手術や疾患によって膀胱がうまく収縮できない場合は残尿が生じるので、排尿回数が増えます。
治療としては、排尿の記録をつけるとともに、水分の摂取量を調整します。それでも改善しない場合は、疾患となる原因を明らかにし、適切な治療を行います。
尿失禁は意思とは関係なく尿が漏れてしまうことであり、40歳以上の女性に多く見られます。
治療としては、症状が軽い場合は骨盤底筋群や外尿道括約筋をトレーニングによって強化しますが、肥満の場合は減量によって改善が見られることもあります。
これらの治療でも改善の傾向が見られない場合は、外科的治療を行います。